オンライン診療情報局

規制状況

  1. 2023年8月10日~ オンライン診療を柔軟に認めた令和2年(西暦2020年)4月10日事務連絡を保険診療に適用しないことになりました。 ※チャットオンリー診療や電話診療が不可となりました。
  2. 2024年4月1日~ 令和2年(西暦2020年)4月10日事務連絡が廃止され、自由診療にも適用されないことになりました。 ※チャットオンリー診療や電話診療が不可となりました。

規制状況

オンライン診療について官邸と厚労省(さらには医師会)ではスタンスの違いがあります。
一言で言うと、官邸はポジティブ、厚労省はネガティブなのです。 

現状は、官邸が押し切った形で発せられた令和2年4月10日の厚労省事務連絡で、「オンライン診療は初診からOK。通信手段に制限なし」というルールで動いています。

これはコロナ禍限定というところが落し所で、厚労省としては渋々従ったという感じなので、厚労省は今年1月、元来存在していたオンライン診療の憲法とも言うべき平成30年3月のガイドライン「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の改訂版を出しました(>ルール集17-A-15

これはポストコロナ用のルールなのですが、そこでは、初診からオンラインでなし得る場合を原則「かかりつけ医」に限定し、例外的に、「診療前相談」を行った場合も可としています(これはビデオ通話に限る。

但、「医師が患者の医学的情報を十分に把握できる場合を除く」とされており、そういう場合は「診療前相談」なしに初診からオンラインOKとなります >ガイドライン)。

他方、官邸は依然としてオンライン診療にはポジティブな方向で、5月27日には規制改革推進会議の答申という形で、厚労省に色々お達しを出しています(>答申)。

 

たとえば、 

 

  1. 初診は対面診療が原則であるとの考え方を見直せ
  2.  かかりつけ医」の解釈は柔軟に行え
  3. 「診療前相談」の前に、メールやチャットで情報収集することは可能であることを明確にせよ
  4.  (ポストコロナのオンライン診療として)チャット機能は原則使用しないとしているのを見直せ
  5.  (ポストコロナのオンライン診療として)本人確認は対面診療と同じやり方で足りる

といった感じです。

 

厚労省としては「意に反する」という感じでしょうが、1月に改訂したばかりの「オンライン診療の適切な実施に関する指針」は改訂せざるを得ません

cf.

1. 厚労省

① ポストコロナのルール

② コロナ禍のルール

2. 規制改革推進会議答申

厚労省による「指針」のR4.1月改定に見直しを迫る

保険診療

こちらのページが大変わかりやすくまとめられています。

企業系の実践状況

官邸はコロナ禍限定で全面解禁されているオンライン診療の恒久化に向けて積極的です。

プレーヤー側で積極的なのはベンチャー系。

1.オンラインピルのシステム・スマルナを展開するネクイノ社(>プレスリリース

オンライン診療数、医療相談数、ピルのお届け数などメディカルコミュニケーション数は200万件、
スマルナアプリのダウンロード数も累計80万件を突破しているようです。

スマルナの特色は、あくまでもシステム提供で利益を得ること。自らクリニックを実質的に経営するモデルとは異なります。(>非医師による病院経営

2.最近勢いのあるのがクリニックフォア。 

オンラインピルや医薬品痩身を大きく展開しておられます。
こちらは実際にクリニックを構えます。

展開の主はリンクウェル社(>クリニックフォアLINEミニアプリ)。

同社はマッキンゼー出身の医師起業家が起業したヘルステックベンチャーで、去年の年末に大型資金調達を実行しておられます。(>リリース

3.東京美肌堂クリニックも勢いがあります。(>HP

美容系医療用医薬品を通販型で展開するというビジネスモデルです。

LINEを駆使するLステップをうまく使われています(>PR Times

こちらの展開はLATRICO社。CEOはボストンコンサルティング出身で、積極的に資金調達しておられます。

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